オペアンプについて

初めての交換は、パソコン用のサウンドカードでした。
当然、知識もなく恐る恐るピンを抜き何度も向きを確認しながら交換作業を行いました。
そんな私もオペアンプの魅力にはまり多くの種類を試しました。
実際に利用したオペアンプや欲しいと感じた製品を紹介していきます。

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購入できる店舗について

主観ですが、ざっくりと分類をするとこのように感じます。
信頼度:①=②>③=④
 ① グローバルディストリビューター   Digi-Key  Mouser など
 ② ネットショップ(老舗の通販)  秋月電子Webショップ ビスパ 
 ③ 個人売買(オークションやフリマ)  ヤフオクやメルカリなど
 ④ 中華系のネット通販  AliExpress など

①について
正規品を確実に入手するには、 Digi-Key や  Mouser などからの個人輸入です
個人輸入といっても敷居は高くありません

②について
私は実装品は、 Webショップ ビスパ  より購入しています
その他、種類によっては秋月電子の通販や日本橋の共立電子などで直接購入しています

③について
真贋の判定を情報を元に自分でできる人には安く購入できる可能性があります

④について
AliExpressなど中華のショップは、偽物が非常に多いため利用を避けた方が無難
Amazon で出品されている激安品の出元も AliExpress などの中華系だと思われます


オペアンプの発振とは?

Q. 発振するとよく聞きますが発振とはなんですか?

A. 発振とは、何も信号を入れないのに出力から信号が出ることです。
  ピーとかギャーとか、ブツブツとかのノイズが聞こえます。
  そしてオペアンプが異常に熱くなっている場合が多いです。
  そのまま使用していると本体の電源が壊れる可能性があります。
  このような症状が無くオペアンプも少し暖かいくらいでしたら問題はありません。


Q. 発振しないようにするにはどうしたらよいでしょうか?

A. ユニティゲイン(0db増幅率)ボルテージフォロワ でも使えるオペアンプを使うことです。
  一般にデータシートの
「ユニティゲイン安定」”unity-gain stable” の記述を指します。
  2回路入りでは NME5532,OPA2134,OPA2604 など。
  1回路入りでは OPA134, OPA604, OPA627 などです

重要なのは、ユニティゲイン(増幅率が1倍)でも安定動作をするかということです。
出力のインピーダンスを下げて信号を送り出すためボルテージフォロワともいいます。
ユニティゲインで安定しないオペアンプは発振しやすいので注意が必要です。

オペアンプの種類

プロセスからみた分類
バイポーラタイプ
入力バイアス電流が大きく消費電流も大きいですが、耐圧を高くすることができます。また入力部の初段をJ-FETの差動構成にするとバイアス電流が少なくかつスルー・レートが大きいオペアンプが実現できます。

CMOSタイプ
耐圧が比較的低いものの入力バイアス電流は漏れ電流程度の極めて小さなレベルであり、回路全体の消費電流を少なくすることが出来ます。入出力のダイナミックレンジが広く大きな振幅の信号を扱えることも特徴の一つです。
電気的特徴に着目した分類
高精度タイプ
開ループゲインが大きい上、センサーの出力信号など微小電圧を扱うためにオフセット電圧や熱によるドリフト特性を改善しています。

ローノイズタイプ
低雑音を目指したオペアンプで、帯域を広げ歪率特性を改良したものです。主な用途はオーディオ、無線など雑音が少ないことが求められる用途向けです。

購入先の紹介

Webショップ ビスパ  の購入リンクになっています。
オペアンプだけでなくリケーブル用の製品など豊富に取り扱いをされています。
きめ細かな対応をしてくださるとても信頼できるショップです


※利用する製品の回路数や対応電圧に注意して選択しください。
※品切れになっていることが多いですが、頻繁に在庫回復され、リクエストもページより可能です。
 問い合わせると納期など教えてもらえると思います。


Web shop ビスパ在庫一覧(在庫数順の一覧を確認できます)

<入荷情報>

交換用の工具類

IC引き抜き工具
オペアンプは手でも抜けますが固着している場合などに1個もっておくと便利です
ただ周りのコンデンサ類が邪魔になり出番が無いことも多くあります
DIP8タイプを丸ピンに挿している場合は取り外し時に必要になる場面も多いです

51B+QZXGujL._AC_SL1000_ 

その他の便利品

オペアンプ 丸ピンICソケットオペアンプの足を曲げないようにあると便利
サンハヤト ピンそろった  :DIP8 オペアンプの曲がった足を揃える工具
DIP8P1回路→2回路変換モジュール  :BispaオリジナルのDIP8ピン1回路→2回路変換モジュール(低床ver)"
DIP

Texas Instruments

OPA627AU / 実装済み(両面) → ビスパでは、確実に本物チップの利用していますので安心

しろくま製作所:OPA627AU 変換基板実装済み
しろくろ製作所:OPA627AU(低背版)→おすすめ(高さのない製品への設置に)
NFJ:OPA627AU 変換基板実装済み → Amazonで購入 NFJは、FX-AUDIOの販売元で安心です
NFJ:OPA627AU 変換基板実装済み→ 楽天で購入
NFJ:新版 Burr-Brown社製 OPA627AU 2回路DIP化オペアンプ完成基板 実装品 ローハイト版
NFJ:OPA627AU 変換基板実装済み→ Yahooショッピングで購入

OPA627APのSOP8版です。
オペアンプを交換するなら1つは持っておきたい!後々気になることは必至!
注意すべき点としては表面の印刷だけを変えた偽物が非常に多く出回っていることです。
Amazonの中華業者やオークションでの購入はお勧めできません。偽物かもしれないとモヤモヤとした気持ちで使うより信頼できるショップで確実な正規品を買っておいたほうが精神衛生上良いと思います。


OPA627AP(Digi-key)
非常に人気のあるオペアンプで、素晴らしい音質で人気でしたがディスコンのため入手難です。

OPA1612 / OPA1622 / OPA1656 
OPA1612販売ページ
OPA1612 2回路8PinDIP化オペアンプ完成基板 実装品
新ロット TexasInstruments OPA1612 2回路8PinDIP化オペアンプ完成基板
これらの製品は、価格も安く性能が良いため最近の中華高級機でも多く利用されています。
初めて交換するのに手を出しやすいとおもいます。


OPA637AU

データーシートでは、627の方が少し出力電流が高く、その他は637が少し優勢、好みの問題だと思います。

OPA827
OPA828よりも、827の方が良いという評価をよく見かけます。下から上までそつなく上質に鳴らせる感じ。低音も締まり中低域がすっきり。長時間リスニングにはこれらが耳に優しそう。

OPA828
OPA627AUの後継製品で現行品なので買いやすい。大雑把に627の中域のヌケが良くなった(少しモニター系に寄った627)と言う感じで空間表現はあるけどあっさり。

OPA2134 / OPA2134
オーディオ用として定評があり、高音質です。音の表現力は、余計な味付けをせずにそのままの音を出す傾向。艶っぽく出したい方はOPA2604の方をお勧めしたい。

OPA2604AP
シンバルなどの響きがきめ細かくすっきりしてとても聴きやすい。
解像度も高く空間にも余裕があり魅力的な音に感じる。

OPA604AP(1回路版)
1回路のOPA604APの方は、SoundBlasterZxRの1回路側に直接させる(2個必要)ので重宝している。

OPA810 / OPA192 / OPA197
レビューなどを見て初めての交換の参考にしてみてください。

OPA211
少し個性があり中域に張り出しとエネルギー感があってダイナミックな感じ。
高域もよく出ているながらちょっと色があり、繊細でこまやかというのとは方向が違うようです。
全体に線の細い音になり過ぎたときにバランスを取るのにおすすめ。

OPA2211(Webショップビスパ ご担当推奨コメント)
高精度・ローノイズオペアンプで、オーディオ用にも人気の製品です。
OPA211に比べ放熱対応の2211は、こちらの方が好みだと仰る方もいらっしゃいます。電子回路に使用される部品は基本的に温度が上がると雑音が増えるという傾向がございますので、放熱対応品がおすすめです。

OPA2209OPA2210(Webショップビスパ ご担当推奨コメント)
これらも高精度・ローノイズ品です。
既に次世代品のOPA2210が発売されているため、OPA2209の方は旬は過ぎてしまいましたが、弊社の販売数が多かったため記載致しました。OPA2210はTi最新の「Superβコンプリバイポーラプロセス」を採用している最新品種となります。

THS4631
発振が多いことで有名で、少し扱いにくいオペアンプです。
そして発振しなければとても素晴らしい音質と定評があります。
色の付きにくい鳴り方で、情報量が多く見通しの良いクリアで素晴らしい。

THS4601
TH4631に比べて扱いやすい。ハイレゾ音源の輪郭の良さを綺麗に表現でき分解能も高い。

Analog Devices(Linear Technology )

LT1028ACN
1回路の製品で、LT1028CNの選別品。価格もそれほど高くなくSoundBlasterZxRの1回路側に直接させる(2個必要)ので重宝。

LT1128ACN8
LTの中では、おすすめなオペアンプです。
LT1028ACNのユニティゲイン安定版です。発振に不安な場合は、こちらを選択するのが良いと思います。


LT1468-2
音質はICらしくくっきりとメリハリのある音です。LT1468-2は非反転二倍または反転一倍で安定動作しLT1468はユニティーゲインで安定動作します。

LT1364CN8
原音忠実というか緻密な鳴り方がします。高音もうるさく鳴らないし、トランペットのハイトーンが気持ちいいです。反面、低音は目立たないので少し軽く感じる事もあります。

LTC6227 / LTC6228Webショップビスパ ご担当推奨コメント)
超高速オペアンプも非常に好印象でした。(弊社での販売はございません。)
ただし、オーディオ帯域での雑音が大きめなため、感度の良いイヤホンなどではホワイトノイズが大きくおすすめは難しい状況でした。インピーダンスが高かったり、感度の低いヘッドホン等では非常におすすめです。周りでは過去一番を付ける方もいらっしゃいましたので、ご興味ございましたら是非お試しください。

日清紡マイクロデバイス(NJR)

  1. MUSES01 / MUSES02 (2回路)
  2. MUSES03(1回路)
  3. MUSES8920 / MUSES8820 (2回路)
MUSESシリーズ 
こちらは、語る必要はないですね。いろんなブログでも紹介されています。
初めての交換でもいきなりこちらを選ぶ人も多いと思います。価格の安い MUSES8820/8920 辺りは、はじめて交換にもお勧めしたい。